そろそろ薪ストーブ点火の時期、ハースゲート作り直し

2022年4月2日

今回は45°に切った木材を突き合わせて枠を作る方法を紹介します。

思い返せば2年前、ほぼ初めての木工で、あまり大工道具も揃っていない状態で、いきなり引き込み留め継ぎの仕口に挑戦してハースゲートを作ったのでした。

留め(45°切りにして直角を組むこと)が一角ならちゃんとぴったり合わさるのに、四角にすると隙間ができてしまっていました。引き込み留め継ぎは引っ張りの力には接着剤でしか耐えられないので、隙間があり接着も弱まって、何度もゲートを開け閉めしているうちに抜けてしまいました。平留め継ぎを追加して引っ張りの力に耐えようとしたら、はめた実(さね)が割れて意味なし。結局ビス止めしちゃいました。

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というわけで今現在の技術と知識で作り直してみました。まずは治具の準備です。

元々1本のツーバイフォーをノコで大体45°に切り、トリマーできっちり?45°に仕上げたところ。この時点ではトリマーフル活用で45°を出そうとしていたので、トリマー用のレールを接着剤でくっつけてあります。写真で見ると90°になっているように見えますが、わずかにずれがあります。鉋で微調整しましたが、結局トリマーのブレでできたでっぱりを削った程度でずれが解消できました。

しかしながら、こんな感じなのでトリマーで90°きっちりに仕上げるには精度が悪いと判断しました。レールが邪魔になっっちゃいました。(さらに言うと、レールが切り口と平行になっていないことがわかり、ダメダメ状態でした。)

治具ができたので実製作開始。こんな感じでノコでざっくり切って、このままさらに鉋がけしていきます。昔ながらのやり方ですね。留めの相方の材を削るときは治具も相方のを使います。合わせれば90°なので、こうすればお互いの45°からの微妙なずれをお互いが吸収し合えます。

ちなみに前回は神谷木工所のカミヤ先生が紹介している治具でやってみました。

https://diy家具教室.com/diy%E6%95%99%E5%AE%A4/%E6%B2%BB%E5%85%B7/diy%E3%81%A745%E5%BA%A6%E3%81%AB%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%B2%BB%E5%85%B7%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9%EF%BC%81%E9%A1%8D%E7%B8%81%E3%81%AE%E7%95%99%E3%82%81-2.html

ところが、材料が長いと治具に収まりきらず、反対側が微妙に同じ高さにならなかったりして裏表でピッタリ合いません。失敗して切り直すとその部分が他より短くなってしまうなど、意外と難しいんです。鉋があるなら昔ながらのやり方がいいです。

そうやって四角を削って合わせたのがこちら。これでもまだ微妙にぴったりしていないのですが、まぁ許容範囲内でしょう。で、この隙間、材の反対側を持ち上げるとぴったり合います。つまり、個々はきっちり90°が出ていて、ツーバイツーの安物材自体がねじれているために生じているずれなんですね。これは今のたーの実力では解消できません。元から許容範囲としてあきらめざるを得ないわけです。

留めの角度が出たところで丸棒を差していきます。丸棒は高いので今までのを使い回します。このように先端を削って木殺しします。

フォスナービット(座ぐりビット)であけた穴に差し込んだら接着剤で留めをくっつけます。

ゴムひもで押し付けてしばし待ちます。強く張れるように辺の真ん中に端材を仕込んであります。

このベルトクランプというのを使えば簡単なんですけどね。値段も1000円くらいですし。でも、このためだけに買うのももったいない気がするのでゴムひもで頑張っています。

次は雇いざねで留めを固定します。いろいろ調べたけど、どこにも載っていない仕口を用いることにしました。ダボ留めとでもいえばいいんですかね? ドリルとクランプがない時代はこんなことはできなかったのかもしれません。

まずはこうやって途中まで穴をあけて、

次に穴の出口が欠けないように捨て板を当てて、かつ、ドリルの進む勢いで留めが剥がれないように2つのクランプで固定して貫通させます。

次は捨て板を抜いてダボを叩き込みます。ここでも留めが剥がれないようにクランプで挟んでおきます。ダボの突き出た部分を切れば一角完了。これを四角ともやって蝶番を取り付ければ完成です。

ウーン、最後の最後で蝶番用の溝を逆側に掘ってしまいました。取り返しがつかないのでもうこのままですね。

これで今年も安全な薪ストーブシーズンを迎えられそうです。