組み立てミスのリカバリーに込栓相欠き継ぎ

2022年4月3日

ちょっとこれを見ていただけますでしょうか。

十字相欠き継ぎで組み合わせたところが外れてしまいました。原因は「井」の部分を裏返しで組んでしまったこと。外側から力が加わる分には組付ける方向と一致するので問題ないのですが、この組み方だと薪が積みあがった時に内側から薪が崩れようとする力によって外れてしまいます。今頃になって気づくとは・・・

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ここを裏返そうとすると、全体的にばらさないと無理。今更やってられないので補強しようと思います。十字相欠き継ぎを補強するには込栓を打つ。それが、「込栓相欠き継ぎ」です。

「込栓相欠き接ぎ」と書かれていますね。「継ぎ」が「接ぎ」になっていてググってもヒットしないことがあります。けどこれ、十字を嚙合わせる方向に真っすぐ栓を打っているだけなので、摩擦が増える分の強度は増すけれど、やはり噛合わせる方向と逆に力が加わると外れてしまいます。(と思います。実際組んだことはありません。)

ではどうしましょうか? そう、斜めに打てばいいのですよ。


このようにクランプで固定しながら斜め(だいたい)45°にドリルで穴をあけて、栓(木ダボ)を打っていきます。ホームセンターをくまなく見て回ると、こういう長さ100mm、直径10mmの木ダボが売っています。(木のおもちゃを作るようなコーナーにありました。)

直径が10mmなので、ドリルの刃にはそれより細い9.5mmを取り付けます。そしてまずは端材に45°の穴をあけたドリルガイドを用意します。

作り方は、4mmくらい真っすぐに穴をあけた後、その穴に突っ込んだままドリルを(だいたい)45°に傾けて貫通させます。いきなり45°に穴をあけようとしても、ドリルの中心の針部分が木に当たらないので滑ってしまいます。

このドリルガイドを穴あけしたい所にクランプで固定すれば、あとはギューンといい感じに穴が開きます。斜めに穴が開けばよく、留め加工するわけじゃないので、正確に45°を出すことにはこだわらなくてよいです。

栓(木ダボ)を差し込んだら突き抜けるまで玄翁で叩き入れます。

そして両端をノコギリで切り落とせば完了。ノコギリはアサリなしを使わないと周りに傷がつきます。この写真で使っているのはコレ。

刃の厚み自体は薄いものの、アサリがあるので微妙な角度や材のゆがみ具合によって多少傷がつきます。でも薪棚程度なら気にしません。気になる場合はコピー用紙を一枚挟むとよいです。

こういうダボ切りには専用のノコギリがありまして、それがコレ。

1本はこちらから見ると下から上方向に、もう1本は上から下方向に。2本差して問題ない強度にはなったでしょう。反対側は正しく組みあがっていたので対応せず。

ちなみにウチにあるドリルは、昔、父が買ってきた何の変哲もない、交流モーター内蔵の変速機能なしの安物ドリルです。刃を変える時も手締めですし。変速がないと最初の位置決めとか難しいんですよね。こういうしっかりしたドリルが欲しいです。