シュロを抜根。したら水が湧いた!?

2022年3月27日

どこからともなく種が飛んできて、いつの間には根付いて、ほっとくとどんどん勢力を広げる困ったちゃんな植物たち。たーは日々そんな困った植物と格闘しています。

具体的には

  • シュロ
  • ヤツデ
  • ナンテン
  • アオキ

です。

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ヤツデは「千客万来」、ナンテンは「難を転ずる」、アオキは赤い実が縁起物てことで、近所にもいっぱい植わっているので生えちゃうのは仕方ないです。

シュロは、一般家庭で育てているところはないですね、園芸コーナーにシュロ縄が売っているように、シュロは縄や箒としての使い道があったので昔は農家が植えて育てていたんですね、たーが小さいころ、大きなシュロの木の幹回りにある網(シュロ皮)が剥がされているのを見たことがあります。

しかし、いろいろ優秀な繊維が登場している昨今、シュロは育てる価値を失いました。で、放置されているシュロが花を咲かせ、種を飛ばし、いつの間にか敷地にコンニチハ!って生えているんですね。ウチにも生け垣ラインに一本、まぁまぁ大きいのが生えているんで、こいつから種が飛んでいるのかもしれません。抜根して管理が楽そうなマサキにでも植え替えようと思います。

シュロは皮が邪魔でとても切りにくいですが、手鋸で皮を剥ぎながら切りました。幹部分だけなら直径10cmってとこですかね。上に行くほど太くなる不思議な木なのでここの直径は当てにならないかもしれません。

シュロというのはひげ根のようなものがチョボチョボと生えているだけで、小さいうちならスコップで簡単に根っこを引きちぎって抜くことができます。ということは、このサイズでもそんなに苦労することはないでしょう。

1トンのチェーンブロックを導入したのでちゃちゃっと抜いちゃいましょう。このチェーンブロックというのはギヤが内蔵されていて、手鎖と言われる方の鎖を引っ張ると何倍力かの倍力システムが働いてフックがゆっくり上下します。木を抜根するときに結構使われるようです。

象印のチェーンブロックは有名なようで、選んでおいて間違いないでしょう。

2mの単管三本をホームセンターで買ってきて、このタコマン三脚ヘッドに吊るします。

写真の端っこにちょっと写っていますが、単管が埋まらないように自在ベースを履かせています。三本足はなるべく正三角形になるように。形が悪いと一本だけに負担がかかったりして危険です。

これでカラカラカラっと鎖を引っ張っていけば・・・んぎぎぎぎ・・・

甘かった。びくともしません。

しかも、全力で鎖を引っ張ると自在ベースごと単管が埋まってしまいました。自在ベースって12×12cmくらいあるのにあぁ。想定外でした。ピンピンに鎖にテンションがかかって逆方向には手鎖が回らず、まともにはシステムの解除ができない状態です。巻き付けたワイヤーの下を鋸で切って解除しました。これにて一日目終了。

二日目。

周りをちょっと掘りました。深さ10cmくらいまでのひげ根は切れました。そしてチェーンブロックを吊るすのですが、

今回は玉切りを縦挽きした板の上に足を乗せて圧力を分散して沈まないようにします。そして脚が広がらないように足にロープを巻き結び(クローブヒッチ、マストノット)で巻きつけます。

これでカラカラカラっと鎖を引っ張っていけば・・・んぎぎぎぎ・・・

甘かった。びくともしません。

くぅ~これでもダメか。この日はあまり時間を掛けられないので退却です。ピンピンにテンションがかかったシステムを解除したいのですが、幹を切るとじり貧になるので、今回は板をハンマーで叩いてだるま落としのように脚を地面に降ろします。すると三脚のヘッドも低くなって鎖がちょっと緩むので手鎖が逆方向にも回るようになります。これにて二日目終了。

三日目。

鋤、斧、つるはしを総動員して根っこをこれでもかと切り落としました。ちなみにスコップは切断力がいまいちで刃が立ちませんでした。幅狭の鋤でないとダメですね。

これでカラカラカラっと鎖を引っ張っていけば・・・んぎぎぎぎ・・・

甘かった。びくともしません。

ま、マジでか~~~?

チェーンブロックがピンピンに張られたままの状態でさらに 鋤、斧、つるはしで根っこを切ると、ちょっとだけ鎖を引けます。それに、根っこがサクサク、ブチブチ切れます。根っこも引っ張られていて切りやすくなっているんだと思います。これは(抜けるのが)近いかもしれない。2、3回繰り返すと・・・

ボツ・・・ボツ・・・

!!!なんだか根っこが引きちぎれるような音がしました。もうちょい。鋤を差し込むと「え!?こんなに刺さる???」ってくらい深く刺さって根っこの切れる感触がしました。そしてついに、

抜けた。でかい!深い!! 80cmくらいえぐれたんじゃないでしょうか。巻き付けたワイヤーが良く見えるのはこの写真だけですね。シュロは力がかかるとシュロ皮が剥けていきます。そうなると、のっぺりした幹だけで滑りがいいので、グルグルと巻きつけただけではワイヤーが滑ってしまいます。そこで、ワイヤーも先ほど書いた巻き結び(クローブヒッチ、マストノット)で巻きつけています。おそらくこういう結びをするにはワイヤーよりもスリングの方がいいんでしょうね。でもワイヤーのが安かったのでワイヤーしか買っていないんです。

最近、雨が多いせいか、えぐれた底には水が溜まっていました。それくらい深くえぐれたんだよということです。すんごい強靭な根っこですね~。シュロはなめたらいけません。改めてWikipedia読んでみたら、

成長した株は一見小さいように見えても地中深く根を張り幹を太らせているので、駆除には手間を要する。

Wikipedia

と、ちゃんと書いてありました。以上、シュロを抜根したいと思っている方の参考になれば幸いです。