Y字薪の割り方、ト字薪の割り方

何にも考えずに割ろうとすると無駄に体力を消耗するY字薪、ト字薪の割り方を紹介します。それぞれ枝分かれした薪です。Y字薪というのはほぼ同じ太さで分枝して均等に広がっているもの、ト字薪というのはほぼ真っすぐな枝から細めの枝が分枝したものを表しています。

他のブログで紹介されている方法と同じだったりもしますが、それも知った上で、たー流のちょっと違うやり方とか、やっぱりそれしかないよねという王道のやり方を紹介します。

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まずはト字薪の割り方から。

こういうやつですね。このタイプは

このように元口(根本側)を上にして分枝と平行に打ち込みましょう。

このように末口(枝先側)を上にしてはいけません。赤矢印の方向に打ち込んでも、分枝側に剥がれる力がかかりません。青矢印の方向からも打ち込まないとダメですが、打ち込むのは無理ですね。斜めすぎて、斧を当てたら割れる前に薪が吹っ飛んでしまいます。

で、割れたので考察してみます。

分枝部分には糸で縫い合わせたかのように繊維が絡み合ってますね。ここが剥がれにくいので分枝のない薪より力が要ります。そして注目してもらいたいのが年輪の中心線です。辿るとだいたいこの赤線のようなラインになります。分枝が細くても、本流側が少なからず影響を受けて真っすぐな繊維にはならないんですね。このため、分枝と直行する方向に打ち込んでも、斧は垂直にしか振れないのに対し、薪は繊維方向にしか剥がれないので、割れる方向に力が100%伝わらず割れにくいです。

枝が分かれるとき、年輪の中心から分かれているので、本流が真っすぐであれば、分枝と直行する方向に打ち込んで割ることも可能です。

これなんかは分枝と直行する方向に打ち込んで綺麗に真っ二つにできました。二本の分枝が引っ張り合ってバランスが取れたのかもしれません。が、こういうのは滅多にありません。ほとんどは歪んだラインを描くので、分枝と直行する方向に打ち込んでもなかなか割れないし、割れても綺麗に割れません。(綺麗に割れないってことは乾き方がばらつくってことになります。)

というわけで、ト字薪の割り方は、基本は「①元口が上、②分枝と平行して打ち込む」です。

次はY字薪です。

このように分かれてすぐのところを切っておけば、短いのとか細いのとかはト字薪と同じように「①元口が上、②分枝と平行して打ち込む」でうまくいきます。しかし、Y字薪はト字薪以上に分枝部分の縫い合わせが強いので、ト字薪よりはガンガン打ち込まないと割れません。

そこでお勧めしたいのが、斧だけで割るのは諦めて、股に6~7cmほどチェーンソーで溝を切る方法です。

この溝をめがけてでいや! 一撃でここまで割れました!

もっと太くなると斧で割るのは辛くなってきます? クサビで股を割りましょう。股の部分は細胞が密になっていてなかなか斧が入りませんが、チェーンソーで溝切してここをクリアしてしまえば、結構あっさりとピシッとひびが入っていきます。

割れたのがこちらです。股裂きの方向に力が加わると、あまり繊維が絡みつきません。そして、ここから先は元口(根本側)を上にして割っていきます。股裂き方向に割れた後はサクサク割れるようになります。

よって、Y字薪の割り方は「股にチェーンソーで切れ目を入れておく」です。

以上、たー流、Y字薪ト字薪の割り方でした。

薪割り

Posted by たー