チロリアンブリッジで松の木剪定

2022年4月2日

前回はツリークライミングでてっぺんまでアプローチして上から剪定していきました。

ところが、上からロープを垂らしたのではどうしても届かない枝があります。松の木って、見越しの松とか門構えの松といって枝を一本だけ長く伸ばしたりしますよね。それなのかなぁと思います。

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その枝を剪定するためには、隣のカシの木からロープを張って、そこにぶら下がる必要があります。このように向こうとこっちにロープを張って人や物を運ぶものをチロリアンブリッジといいます。このセッティングにそこそこ時間がかかるので2日に分けて剪定することにしています。もう切り終わってしまった画像しかないのですが、これだけ横に伸びてます。

松の幹から体を伸ばしても届かないですね。そして、枝先になるほどカシの木からも離れていくという・・・

さて、ではセッティングです。

まず向こう側。ハシゴで登ってカシの木にロープを掛けます。もやい結び(ボーライン)にしてエイトノットで念のための抜け止めを行っています。

そしてこっち側。ガルダーヒッチにすることで引っ張るだけで締まり、緩まなくなります。でも、このガルダーヒッチというやつは解除するときにもピキンピキンに引っ張られてほどけないのが困りものです。最初にやった時は解除にすんごく苦労しました。そこでガルダーヒッチの先でテンションがかかっていてもほどけるように一工夫します。マリナーズノットといって、スリングをグルグル巻きつけて摩擦を大きくすることで緩まないうえ、テンションがかかっていても解除できます。

ピキンピキンに締めこみたいときは、適当なスリングでフリクションヒッチを作って折り返して引っ張れば3倍力で張れます。が、あまり張りすぎると、枝先が遠いので枝先に引っ掛けたランヤードを締めて、枝をしならせて手繰り寄せるのですが、ロープ側に余裕がなくなり枝がしなりすぎて折れそうで怖いです。

セッティングできたので行ってきます。ツリークライミングロープからチロリアンブリッジ側に全荷重を移す時が緊張の瞬間です。

ハーネスとチロリアンブリッジをカラビナ一つでつないで、それとは別にフリクションヒッチでもつなぎます。カラビナ一つだとチロリアンブリッジの真ん中でしか止まれないので、フリクションヒッチで好きなところに止まれるようにします。あと、戻るときは登りになるので、その時はエイヤッと片腕で体を持ち上げた瞬間にフリクションヒッチももう片腕で持ち上げて戻ります。

で、2日かけて剪定が全部終わりました。

こんな感じです。さっぱりしましたね。

あと、幅が細くてセルフビレイにもチロリアンブリッジにも大活躍なダイニーマスリングですが、ナイロンに比べてお値段の方が高いです。その中では安いほうなのがベアール製かなと思います。だいたい使えるんだろうけど、通販で7本買ったら、一番高かった180cmのやつが数回の使用でほつれ始めてました。不良品だったようです。買うときは自分の目で見て買ったほうが確実なんだなと思いました。でも一応通販のリンク貼っときます。